001

レビュー回数1900回をついに突破してしまったので、今回は去年の年末くらいからこそこそと用意していた

「オナホビッグ対談」

を公開させて頂きます。

「オナホビッグ対談」とはオナ郎がオナホメーカーとがっつり対談してみようという企画のコーナーで、今回で第5回目になります。

今回は前回から告知していた通り、「マジックアイズ」 との対談ですね。

オナホビッグ対談の趣旨について

オナホールの商品単体よりも、「オナホメーカーの認知度を上げた方が面白い」なんて思っているオナ郎が商品のレビューだけでは伝えきれないメーカーの特色や考え方というものを、対談を通してもっと深く掘り下げ、メーカーに対する理解を深めてもらおうというチャレンジングなコーナーです。
今回はマジックアイズの商品開発や広報、イラストまですべてを手がけている「緒菜穂さん」にお話を聞かせて頂きました。

005

マジックアイズのレビュー一覧はこちら

メーカーの始まりと初期の頃の話

オナ郎:まずはメーカーを始めた時の話って聞かせてもらえますか?

緒菜穂:2010年とかそのくらいの時で、メーカーを開始する・・・っていうのが・・・。

オナ郎:たしかちょっとメーカーとしては中途半端な時期がありましたよね?

緒菜穂:そうなんです。

オナ郎:一番最初のオナホールって「ぐちょ濡れ名器」ですよね?

ca8c5382

緒菜穂:いえ、その頃とかそれ以前って実はマジックアイズっていう名前があったんですけど全然世間に知られていなくて、その前にも色々作ってたんですよ。

オナ郎:それは全く知らなかったですね。

緒菜穂:最初はパロディっぽいようなものをやってみたりとか・・・、何をやっても売れなくて・・・。オナホを真空パックにしたら売れるかな・・・とか隙間隙間を狙っていましたね。

オナ郎:今ではそこらへんのものは完全に廃盤になっていますよね。

緒菜穂:そうですね。それで最初にヒットしたのが「ぐちょ濡れ名器MONSTER G」で、あの辺りで世間にちょっと知られてきたかなって感じでしたね。あと「悟り」とかですね、その当時。

001

オナ郎:「悟り」ね・・・。あの型で色んなとこから色んなオナホールで出てましたよ(笑)

緒菜穂:そうなんですよ。製造が日本の工場だし、知り合いだったので油断して、型を独占する権利をしっかり結んでいなかったんです・・・。
ほんとひどい目に会いました。その後、「悟り」と同じ型の商品が何個も発売されて、最後は「お母さん」になっちゃって・・・(笑)

60843f39

オナ郎:そういえばずっと聞きたかったんですけど、初代の「ぐちょ濡れ名器」の箱のパンパンさ加減ってわざとだったんですか?

緒菜穂:昔はうちで扱っているオナホールを入れる箱っていうのが大中小くらいしかなくて、そのオナホールが入る箱を使ったっていうだけで。

オナ郎「パンパンになってるやん!」って思ってましたよ(笑)

緒菜穂:透明の塩ビのケースに透明のシールを貼った斬新な造りでした(汗)

オナ郎:あれってシールでしたっけ?

緒菜穂:中には台紙を入れてたんですけど、外側はシールですね。当時はそんなにたくさん売れないから、箱も小ロットで注文すると、1個単価で数百円とかになってしまうので、なんとか内製で作れないか・・・って事ばっかり考えてましたね。

オナ郎:そういえばあの「ぐちょ濡れ名器」の次くらいからもう緒菜穂さんがイラストを描かれていましたよね?何かそういう「自分で描こう!」みたいな転機があったんですか?

緒菜穂:全然売れてなかったから誰も知らないだけで、実はそれ以前にも自分でイラストを描いていたんですよ。

オナ郎:あぁなるほど、僕らの目にマジックアイズという名前が飛び込んできたのは「ぐちょ濡れ名器」からでしたけどね。

緒菜穂:当時、TENGUというAV情報誌のDMMおもちゃグランプリ2010という、新商品のオナホールの実売ランキングって企画に参加させてもらったのですが、そこで大金星のグランプリを受賞したんです。

オナ郎:そういえばそんな雑誌があったような気がします。

緒菜穂:当時はまだAV女優のパッケージの人気が根強い時代で、媒体もAV情報誌…誰もマジックアイズがグランプリを取るなんて思ってなかったと思うんですが、お客さんの注目したポイントは、意外にもパッケージの綺麗な女優さんではなく、商品の本体重量だったという事だと思います。

オナ郎:昔は今よりももっとnkp(肉厚コストパフォーマンス)が悪かったですからね。

緒菜穂:ハンドホールでは200g台が主流な時代だったので、同じ価格で600g超え。
しかも、当時は内部の造形をネジみたいな金属を使って作ってたのが主流だったのですが、「ぐちょ濡れ名器」では最先端の生体的な内部構造!
・・・反則というかズルい事したなと思います・・・

オナ郎:そりゃ勝ちますね・・・(笑)

緒菜穂当時としては利益を度外視しても、売名する価値があったんですよ。誰も知らないメーカーだったので。
その後にリリースした、このぐちょ濡れ名器シリーズの、「ぐちょ濡れ名器MONSTER G」はマジックアイズとしては初の大ヒット商品になりました。

オナ郎:そういえばマジックアイズがパロディっぽい事をしてたのってその時だけでしたね。

緒菜穂:結果的に何かに似てるかなってのはあるかもしれないですけど、あんまりパロディはしたくないんです。
パロディって、元ネタの人気が商品寿命に関わってくるので、人気になるかを見誤った場合、ウチみたいにガチで型から作っているメーカーだと、減価償却できなくなっちゃうので。

オナ郎:で、そこらへんから徐々に認知されてきて・・・といった感じですか?

緒菜穂:そうですね、でも今の地位を確立したのは、やっぱり「すじまんくぱぁ ろあ」が大きかったです。 
62f6ed8f

オナ郎:あの入口の特殊な構造って当時としては珍しかったですよね。

緒菜穂:ろりっぽいアソコってビラビラしているイメージがないじゃないですか。だから、「スジ」っぽい入り口を実現させるための造形なんです。

もともと「ももこの丘」っていうのが元祖となるくぱぁ構造ですが、その当時は多色の素材を組み合わせる技術というか発想すらなかった時代なので、前時代的な作りですけど、これが2色になっただけで「肌色のスジをくぱぁするとピンクの恥ずかしい秘部が見えてくる」って感じにリアルではないんですけど、リアリティを感じるんですよね。すじまんくぱぁはそんな所が「ろりっぽさ」とシンクロして大ヒットに繋がったのかなと思ってます。

オナ郎:「ももこの丘」は再販だったんですね・・・。いきなり透明の箱にシールを貼ってるだけのやっつけパッケージのものを出してきて・・・。「これがマジックアイズ!?」なんて思ってましたよ(笑)

緒菜穂:そうでしたね(笑)マジックアイズの歴史の1ページのものだと思ってたんで、せっかくだからと思って再販したんですよね。

3cc6f78b-s

オナ郎:それにしても「くぱぁ構造」は現在では当たり前になるくらい流行りましたね。

緒菜穂:おかげさまで。商品のタイトルとか考える時ってとりあえず検索をかけるんですよ。それで「すじまん」って検索しても「牛すじまん」しかヒットしなかった・・・。

オナ郎:牛すじまんって(笑)

緒菜穂:もともとパンツとかブルマにつく「マンスジ」っていう言葉はあったんですけど、「すじまん」って言葉はなかったんですよ。

オナ郎:今「マンスジ」って聞くとなんだか古い言葉に感じますね。

緒菜穂:そうですね(笑)「すじまんくぱぁ ろあ」の正式名称は「【閲覧注意】すじまんくぱぁ!ろあwwwwww【画像あり】」で、当時は2ちゃんねるのまとめサイトが流行っていたので、アフィリエイトとかの釣りタイトルで使ってくれる事を期待して付けた名前だったんですけど、結局、そんな使い方してくれたとこはなかったかも。

オナ郎:そんな経緯があったんですね・・・。もう長いですよね、あのシリーズも。

緒菜穂:未だにそこそこ売れてるし、強いは強いですよね。

オナ郎:実はあの「すじまんくぱぁ」シリーズはオナ郎の評価はあまり高くないんですよね。ちょっと固すぎるというか・・・。

緒菜穂:確かに固いですよね。

オナ郎:最近のマジックアイズの商品は刺激の加減を高~低まで幅広くリリースしてきているんですけど、当時はわりと刺激寄りなものが多かったんで、マジックアイズの中の人のペニスはかなり感度が鈍いんじゃないか?って思ってましたね(笑)

緒菜穂:確かにすじまんくぱぁは固めですよね。でも、もっとキツキツなのが欲しいって要望が多くてさらに硬いHARDエディションまで出してるくらいです。
その当時のマジックアイズでのヒット商品「悟り」もインジェクションでもっと硬いから、その頃からのユーザーだとオナ郎さんのような印象を持っている人も多いかもしれません。

私は低刺激なものの方が好きなんですけどね。女の子なんで使えないですけど(笑)

オナ郎:そういえばそうでしたね(笑)

緒菜穂:「すじまんくぱぁ ろあ」は固いし複雑な構造でもないし、発売前は売れるか不安でしたね。柔らかい方が赤ちゃん肌みたいでロリっぽいかなって思ってるんですけど、むしろお客さんにとっては硬いくらいの方が「キツキツ」っていうイメージでロリとリンクしやすいのかもしれません…

オナ郎:緒菜穂さんの刺激の好みとしてはそんなにだったんですね。

緒菜穂:その当時からロリ系は絶対売れる!って思ってたけど、トルソー型のものがほとんどなかったんですよ。

オナ郎:たしかに、「トルソー型」という言葉すらなかったですよね。

緒菜穂:当時、自分の中でトルソー型が最先端!みたいなイメージがあって、くぱぁ型のトルソーホールを商品化したかったんですが、造形で手こずってなかなか開発が進まなかったんです。
なんか奇形っぽくなっちゃったり、不気味の谷問題が出ちゃったり・・・
 
オナ郎:ボディバランスが悪いのはありますよね
 
緒菜穂:今でこそ、腕脚頭の無いトルソーホールというのが定着してますが、当時にしてみれば、あのデフォルメ化はコロンブスの卵的なものなんです。

それで、くぱぁ!形状のトルソーホールは、とりあえず見送って、まずはスタンダードな形を発売しようって事になって商品化させたのが「すじまんくぱぁ ろあ」です。
 
後発になるトルソー型の「すじまんくぱぁ りな」ありきの商品だったので、おまけのハガキの背景を二段ベッドにして妹がいるという伏線貼ったり、パッケージの背景にろあ(Loa)のLを入れて後に発売される、りな(Rina)を左に置いてもらえるようにしたり・・・今にして思えば無駄な事してました(笑)

 001

オナ郎:なるほど、その当時から次の時代は「ロリ系のトルソー」だって思ってたんですね

緒菜穂:結果的には「すじまんくぱぁ りな」が発売される前に、スタンダードな造形の「すじまんくぱぁ ろあ」が注目を浴びて今まで駆け抜けてきた感じですけど(汗)

オナ郎:「すじまんくぱぁ ろあ」まではわりと四苦八苦してたんですね。

緒菜穂:それ以前は商品を出しても「見てもらう」事が出来なくて、何をやっても誰にも気付かれない時代でしたから。

オナ郎:それ以降はちょっと楽になったってわけですね。

緒菜穂:ろあ以降は商品を出せば「とりあえず見てはもらえる」ようになったので、それだけで全然違います。

オナ郎:ろあが出るまではなかなか壮絶な感じですね。

緒菜穂:ほんと「すじまんくぱぁ ろあ」はヒットしすぎちゃっていつも生産が間に合わなくて、「今日も社員総出でろあの箱詰め」みたいな日が続いたんです。

オナ郎:僕はマジックアイズが世に出始めた頃からずっとレビューし続けているんで、なんとなくそこらへんは経緯はイメージ出来ますね。

緒菜穂:今でこそ新興のメーカーであっても何か特徴があれば注目を浴びる土壌は出来ていると思うんですけど、昔はそういうのがなかった気がしますね。
ある意味オナ郎さんが一つのメディアだと思います。
この業界にとって(笑)

オナ郎:まぁよっぽど流通していないものじゃない限りは絶対レビューはしますからね(笑)

緒菜穂:ユーザー目線なレビューを書く通販サイトさんとかもあるけど・・・、昔ほど2chも強くないですし露出する方法がなさすぎますよね。

オナ郎:駅に広告を貼るわけにはいかないですしね。

緒菜穂:そうなんですよ、これといってオナホールの専門誌とか情報誌とかってあるわけじゃないですし。

オナ郎:そういうのも出て来る気配はないですね。

緒菜穂:オナホールって市場規模だけは大きいんですけどね。

オナ郎:そうか・・・市場規模で考えたらエロゲーとかに比べると大きいのかもしれないですね。

メーカーとしてのこだわり

オナ郎:マジックアイズとしての譲れないコアな部分って何ですか?

緒菜穂:むずかしいですよね・・・。オナホの本質は「気持ち良さだと」だと思います。だからオナホメーカーとしては当然、快感を追従しなければいけないとは思うのですが、「気持ち良さ」ってあまりも人それぞれすぎちゃって・・・。

オナ郎:マジックアイズはもちろん気持ちいいオナホールもあるんですけど、そこがコアな部分かというとそうでもないかなって思ってました(笑)

緒菜穂:当然無視は出来ないし、考えていかなければいけないんですけど・・・。ついつい「面白さ」とか「新しい事出来ないかな」って考えちゃうので
新技術やアイデアで「リアリティ」とか「新しい体験」を作り出せたらいいなって思ってます。

オナ郎:「すじまんくぱぁ ろあ」以前はともかく、ある程度成熟したマジックアイズとしてはやはりそこらへんが一番なんですか?

緒菜穂:はい。マジックアイズを支持してくれている人たちは目新しさとか面白さとか求めてる人が多いと思うので、「今度はどんなバカな事をやってるんだろう?」とかって思われたいですね。

オナ郎:比重としては「緒菜穂さんが面白いものを発信していきたい!」という気持ちの方が強いのか、今となってはそういう新しいものや面白いものを作っていかないとみんなが満足してくれないような雰囲気になってしまって、新しさを追求せざるを得ないようになってしまったのか・・・はどっちなんでしょうか?

緒菜穂:両方正解だと思います(笑)
うちのように営業マンのいないメーカーだと、ショップさんが売りたいって思うような面白さがないと、取り扱ってもらえないので・・・。
でも、ショップさんと、ユーザーさんでは求めるものが微妙に違いますよね。
やはり難しいのは「気持ち良さ」と「耐久性」と「コスト」のバランスだと思うんです。

オナ郎:そこらへんのバランスは難しいですよね。

緒菜穂:「コスト」に関しては、うちは工場を持ってないメーカーなので、オナ郎さんの提唱するnkpで勝負するような商品を作るのは得意ではないんです。でも、新規の商品をリリースすれば、どのメーカーにも負けないくらい沢山売れてくれるので、開発費を沢山かけても、それなりに安く販売できるという強みがあります。これをどう生かすかですね。

オナ郎:安ければいいってわけではないですけど、やはりユーザーの方は価格も購入材料の一つになりますからね。

緒菜穂:「気持ち良さ」に関しては、低刺激が好きな人もいれば高刺激が好きな人もいて正解は人それぞれだと思うんです。現状では「ヴァージンループ」とかが圧倒的に支持されていますが、マジックアイズとしては、エロっぽさやリアリティという部分にこだわりたいです。

オナ郎:確かに、RIDE JAPANとは方向性が全然違いますよね。

緒菜穂:マンネリ感を持たれないように、革新性を打ち出せた方が、お客さんに興奮してもらえるような気がするので、多種多様な商品ができたらなと思います。
工場を持っていないメーカーだからこそ、商品によって様々な工場の設備を使い分けれるっていう強みがあるので。
でも、耐久性に関しては本当に悩むところが多いですね。

オナ郎:僕はレビューで一回しか使わないので耐久性は追求出来ないのが辛い所ですけど、ユーザーの方は耐久性って結構気にしていますよね。

緒菜穂:当然の反応だと思います。オナホールは結構いい値段もするわけですし。
革新性を求めて開発していると耐久性が犠牲になりやすいのですが・・・試作品を社長に見せると凄く乱暴に指を突っ込まれてグリグリされて「ほら、穴が空いた」って指摘されてボツになったりする事はよくあるんですよ(泣)

オナ郎:社長さんがうまくバランスをとってくれてるんですね(笑)

緒菜穂社長はそういう視点でものを見ていますから、不良品があって全品回収とかお客さんのクレームとかを一番恐れていますね(汗)

オナ郎:経営者としてはめちゃくちゃ怖い事態ですよね(笑)

緒菜穂:私自身も「不良が出たら大変だ!」って気持ちもありますけど、耐久性だけを求めたらシンプルな円柱状の筒で昔ながらのオナホールが一番最強って事になってしまう・・・。

オナ郎:そりゃあトルソーなんかにしたらバランスは確実に悪くなりますからね。

緒菜穂:何もしない事が最強って話になっちゃうと何も出来なくなっちゃうので・・・。

オナ郎:その枠の中でギリギリの所を探っているわけですね。

緒菜穂:それでまたボツをくらって・・・またやり直しているわけです(笑)

パッケージのこだわり

オナ郎:そういえばパッケージも結構凝った事をしてますよね。緒菜穂さんの絵はもちろん好きなんですけど、なんというか一つのパッケージとしての完成度が高いというか。

緒菜穂:私はイラストレーターではなく、あくまでプロデューサーなんで絵を描くことは素人に毛が生えたようなものでして…
例えばG PROJECTさんとかはひたすら凄い人を連れてくるじゃないですか。
当然イラストの部分では敵わないんですよ。

オナ郎:G PROJECTはほんと凄いですよね、コネとカネにものを言わせて(笑)

緒菜穂:やっぱりそういうのは真似が出来ないんで、自分で全部やるからこそ何かがあるんじゃないかなってずっと模索してやってます。

オナ郎人に頼まない分負けないように・・・って感じですかね。

緒菜穂:マジックアイズが他社と違う部分って、そこなので。なにかメリットを見出したいですね(笑)
でも、全部同じ人間がやってるってのは逆に欠点にもなりえるので、
いつも同じでマンネリに見えないようにとか、イラストのタッチが時代遅れにならないようにとか、気を付けないといけない部分も多いのですが・・・

オナ郎:イラストはもちろんですけど、パッケージのデザインとかも全部緒菜穂さんがされてるんですか?

緒菜穂:全部そうです、パッケージの展開図まで全部自分でやってますよ。

オナ郎:パッケージにはちょっと面白いギミックがついていたりしますよね。

緒菜穂:あれは面白い・・・というよりも、まだ売れなかった時代に透明なブリスターケースは高くて使えなかったので、どうしようかな・・・って考えた時にブリスターがなくてもオナホールが倒れないようにする為の工夫をしてきたのが始まりですね。

オナ郎:ブリスターを使える程俺たちはまだ強くない・・・って感じだったんですね。

緒菜穂:ブリスターは何千個単位での大量生産じゃないと作れないですからね。今となってはブリスターを使っても大丈夫なくらい数が出るようになったので、柔らかめの商品の時とかはブリスターに入れるようにしてます。

オナ郎ブリスターを使わずに色々工夫してきた名残が、今のパッケージの遊びの部分に現れているんですね。

緒菜穂:そうですね(笑)
昔の名残が「こうしたらいいんじゃないか」とか「こうした方が見せ方いいんじゃないか」とか。
あと、汎用のサイズを作っちゃえば、大量生産でもっと安く作れるのかもしれないんですけど、いつも同じ形の箱とかだと、つまらないって思っちゃうんですよ。
アダルトショップには多種多様な箱が並んでて欲しいなってイメージがあって・・・。

オナ郎:結構パッケージで遊んでますよね。

緒菜穂オナホで壮大にオナニーしているのは自分じゃないのかって思います(笑)

オナ郎:そういうのが出来るのも全部で自分でやっているメリットですよね。なんというかガラパコス化しているというか(笑)

緒菜穂:そういえばそうですね(笑)
逆に言うと「ガラパコス化」したいんですよ。
外注や有型を使ってポンポンと出してくるメーカーが多いので、それに埋もれちゃうと一生懸命、開発してきた商品がそれらと同じように扱われちゃうので。
つまり他社商品よりも目立ちたい(笑)

オナ郎:目立って売れてくれないとね。

緒菜穂:開発費が余計にかかってる分、他のメーカーよりたくさん売れないと困るっていう・・・。それで売れる為にはどうしたらいいのか・・・って話で。

オナ郎:それでなのかな、マジックアイズのパッケージを見た時の一つの商品としてのまとまりというか完成度が高いなって思うのは。

緒菜穂:なんとかして他社とは違うように見せれないかと、模索してます。

オナ郎緒菜穂さんがいなくなったらマジックアイズが崩壊しちゃうんじゃないかって思いますね(笑)。
他のメーカーよりもその傾向が強いような気がします。

緒菜穂:絵柄がまず変わっちゃいますからね
でも、後輩の子をド変態に育てあげる予定なので大丈夫です(笑)

ビジュアルインパクトについて

オナ郎:トルソーについても聞こうと思ってたんですけど、さっきちょっと出てきちゃいましたね。

緒菜穂トルソーの造形は文化や技術の違いがモロに出てしまうから、海外の安い有型を使って日本人に受け入れられる商品を作るのは難しく、開発費を抑えたいと思うメーカーにとっては手を出しにくいジャンルだと思うんですよ。

やはり日本人は貧乳に希少性を感じて、イカ腹や無毛に萌えれる変態先進国ですからね。

オナ郎:マジックアイズとしてトルソーにはこだわっていきたい!って感じなんでしょうか?

緒菜穂:はい。やはり「ビジュアルインパクト」を大事にしたいので。

オナ郎:トルソーも含めてビジュアルインパクトが大事なわけですね。

緒菜穂:お店でお客さんの目に留まらなければ買ってもらえる可能性はゼロですし、オナホ動画さんのようなレビューサイトにおいても、商品を選ぶ判断において見た目って凄く重要だと思うんですよ。だから商品の外観でも内部構造でもパッケージイラストの女の子でもなんでも良いんでお客さんに一目惚れされたいです。
例えば「Love Style 48」とかって手足がついたらビジュアル的に凄いインパクトじゃないですか。
759c32c1-s
オナ郎:あれはなかなか衝撃的でしたね。

緒菜穂手足がついたからって気持ち良くなるわけではないけど、「凄そう!」っていうビジュアルイメージがあるじゃないですか。

オナ郎:確かにインパクトはありますよね。

緒菜穂:さらに新商品の「Love Style 苺」では犯罪を犯してしまっているようなリビドーを感じる人もいるかもしれません(笑)

aa2499f2-s


オナ郎:背徳感とかですね(笑)

緒菜穂:内部構造の写真を取る時にオナホールをハサミで切るんですけど、トルソー型を切る時は普通のオナホールを切る時よりも痛い感じがするんですよね(笑)
共感覚とも取れるような、その感覚って、オナホを使う時にも影響するじゃないですか。

オナ郎:トルソーゆえの臨場感って確かにあると思います。

緒菜穂:実際のセックスでも、相手を好きな気持ちが一番興奮させるんだと思うんですよ。
昔、泣きゲーと呼ばれるエロゲーが流行った時代があったのですが、当時は悲しい物語で泣きながら抜くって人が全く理解できなかったけど、今ならわかる気がします。

オナ郎:なにかしらの感情が入っている方が気持ち良さも違いますよね。

緒菜穂そういう意味ではパロディホールは最強っていう可能性もありますよね(笑)

オナ郎:そういう感情をオナホールに込めていきたいって事ですかね。

緒菜穂:パロディホールはウチでは難しいと思うけど感情を揺さぶるような物を作れたらと思います。

リリースペースについて

オナ郎:オナホールのリリースペースって決めていたりするんですか?

緒菜穂:いや、決まってないですね。出来たら本当は月に1個は新商品を出したいんですけど。

オナ郎:そういうメーカーもだいぶ少なくなりましたね。

緒菜穂:うちが出せない理由は単純に開発が間に合っていないからなんですけど、パッケージを外注に出してあり型を使ってる他社さんならば出さない理由はないと思うんですけど。

オナ郎:やっぱり昔程売れないんじゃないですかね。

緒菜穂:たしかに。出せば何でも売れるっていう時代は終わったような気がしますね。

オナ郎:中途半端なものを出すと僕の所でボロクソに言われますからね(笑)

緒菜穂:やっぱりバブルだったんだと思うんですよ、ちょっと前までは。
出せば売れる、なんでも売れるっていう雰囲気があって、とりあえず黒字になるんだったらやらなきゃ損じゃんっていう。

オナ郎:AVメーカーもどんどん参入してましたもんね、「オナホが売れるらしいぞ!」みたいな。

緒菜穂:昔はAV業界からの参入はAV女優のパッケージでメーカー名もそのままだったけど、今はメーカー名を変えて、売れ筋っぽい2次絵のパッケージで出すケースも出てきてるので、一見わかりにくいけどありますね。

オナ郎:今はAV業界はかなり大変みたいですね。

緒菜穂:お店もどんどんなくなっていっていますもんね。オナホも売っている場所がなくなっていくんだなって心配になります。

オナ郎:その分ネットショップの方に流れているんでしょうね、今だったらネットの方が売れているのかもしれませんね。

緒菜穂:どうなんでしょう・・・。うちは基本的には問屋さんに卸しているんでそこからの行き先が分からないんですよ。

オナ郎:確かに、そこは問屋さんじゃないと分からないですよね。
でもマジックアイズは他のメーカーに比べてリリースは多い方だと思いますよ。

緒菜穂:そうなんですか?意外な反応です・・・
基本的には量より質って考えで、リリース数は絞っているんですが、
ヒット商品出すのも、ずいぶん難しくなってきました(汗)

最近だと「極彩ウテルス」のヒットが大きかったですね。
逆に言うと去年ヒットしたのって「極彩ウテルス」と「Love Style 48」くらいですね。

20a0a1f0

オナ郎どっちも僕が★5をつけているやつですね(笑)

緒菜穂:オナ郎さんの力じゃないですか(笑)

オナ郎:いやいや、そんな事ないですよ(笑)
でも1~2ヶ月に1回くらい出しているメーカーって今は少ないですよ。
これだけこだわって新しいのも出してこのペースでリリース出来るって凄いなって思いますけどね。

緒菜穂:予定ではもう少し早いはずなんですけど、なかなか出せないです。

オナ郎:企画から考えるとリリースするまでって結構時間がかかるでしょう?

緒菜穂:凄い大量に企画はあるのですが、ほとんどが途中で止まっちゃうんです。

オナ郎:あれ?ほとんど一人でやられているなら企画はどの段階で止まっちゃうんですか?

緒菜穂:原型師の方とかに「こういうの作って」って持っていっても進めてくれないとか、耐久性や不良率の関係で没になったり、価格の折り合いがつかないとか。

オナ郎:なるほど、そこらへんで止まっちゃうんですね。

緒菜穂やっぱり「これが出来たら凄い!」と思うものほど先に進むのが難しくて、ちょっとだけ変わったものくらいなら比較的簡単に実現出来ちゃうんですけど。
例えばこの前出した「とろりっち」なんかは、「穴が小さくて柔らかい」っていうコンセプトが明快なんで、そういうのだったら造形の問題はありますけどそこまで時間はかからないんです。
c3a73db3-s

オナ郎:つまり、今たくさんマジックアイズで商品を出しているけど、市場に出てきているのは色んな企画の中を通った氷山の一角・・・っていう事なんですかね。

緒菜穂:そうなんです。逆に「極彩ウテルス」はよく実現できたなってくらい難しい企画でした。

オナ郎:あれはいいものでしたね。

緒菜穂:今までも二色のツートンカラーのオナホールってある事はあったんですけど、ヒット商品が無かったので、セールス的に難しいとは思ったんですけど、ツートンカラーにする意義を感じていたので何とか実現したかったんです。

オナ郎:脱子宮ですよね(笑)

緒菜穂:はい。本当はもっと子宮口を固くして感触を分かるように・・・って思っていたんですけど、耐久性を優先して、無難な造りとなってしまっまいましたが・・・。

オナ郎:でもその素材のバランスにしたおかげでうちのサイトで★5になりましたけどね。

緒菜穂:オナ郎さんのサイトは、どちらかというと実用性重視に特化したサイトで目新しさよりも実用性を重要視しているじゃないですか。だからオナ郎さんに評価して貰えたのは嬉しかったですね。

オナ郎:もちろん目新しさでも加点はありますよ、まず実用性があった上でどんなオプションが足されているのか・・・とか。

緒菜穂:当然、大前提として使えないものはどんな目新しさがあっても駄目ですもんね。

オナ郎:冒険しすぎているものはわりと温かい目で見ますけどね。★1はしっかりつけますけど、でもそんなレビューは荒ぶって書かないですよ(笑)

緒菜穂:それは、うちみたいなメーカーとしてはありがたいですね(笑)
でも基本的にはオナホ動画さんで★1とか★2がつくような商品は作りたくないんですよ。

オナ郎:まぁ、それはそうですよね。

緒菜穂:★1★2とかついても売れた商品とかってないんじゃないですか?

オナ郎:たまにありますけどね・・・。そういえば「すじまんくぱぁ ろあ」って★2だったような・・・。

緒菜穂:あ・・・そういえばそうですね(笑)
あれはホットパワーズに当時いた佐藤さんが「本当に気持ちいい」ってすごい絶賛してくれて、多分リップサービスとかそういうんじゃなくて本当に褒めてくれていたような気がしますね。

オナ郎:あれはかなり刺激寄りなんで好きな人には合うでしょうね、僕はかなりキツく感じましたけど。

緒菜穂:あそこまで売れちゃうとリピーターの方が当然たくさんいるんだろうなって思えるんで、「すじまんくぱぁ ろあ」みたいな感触が好きっていう人も沢山いるんだろうなって思います。

オナ郎:そうなんですよね。ペニスは人それぞれ本当に全然違うんで、もちろん良いもの悪いものはありますけど、「自分は気持ちよくない」って思っているものも作った方がメーカーの幅って広がると思うんですよね。

緒菜穂:オナホの開発者が自分の趣味を追求したら、似たような商品しか出ないから「オナホなんてどれも同じ」ってすぐに飽きられちゃいますよ(笑)

オナ郎:でも「僕はあまり気持ちよくありませんでした」とはパッケージには書けないですよね(笑)

緒菜穂:そこはボジョレーヌーボーとかを参考にして上手い事やるしかないですね(笑)
何年か前に、「誰もが気に入る究極のオナホを作るぞって」思っていた私に、ホットパワーズの徳永さんが「リアルな女の人はみんな違うアソコなのだから、オナホも多種多様なものがあっていいと思う」って言ってくれて、凄く感銘を受けたんですよ。
その方がお客さんも「自分に合ったオナホ探し」が楽しくなるので業界が盛り上がりますよね。

オナ郎:ふわとろ系から亀頭責め系まで、最近はほんとバリエーションが豊富になりましたよね。

緒菜穂:単に使えれば良いという実用品の域を超えて、イヤホンや自転車のような「趣味沼」としてハマる人がどんどん増えるといいなーって思います。

軸ズレについて

オナ郎:そろそろ軸ズレについて聞かせてもらおうかな・・・。

緒菜穂:軸ズレですか、嫌な話ですね(笑)

オナ郎「あんまりしゃべりたくない!」ってなら飛ばしてもいいですよ(笑)

緒菜穂:いえ、飛ばせない題材だと思います。
軸ズレを防ぐ事も出来るといえば出来るんですよ、例えばインジェクションにするとか。

オナ郎:インジェクションは基本的に軸ズレにならないですよね。

緒菜穂:そうですね。うちにもインジェクションの商品はいくつかあります。ただ使用感が違ったりして・・・ヒット商品になりにくいんです。

オナ郎:やっぱりね・・・インジェクションはちょっと固いんですよね。

緒菜穂:そうなんですよ。それをごまかすために発泡素材にしたりとか工夫されてるところも多いけど、どうしても固いんですよね。

オナ郎:なんかね・・・機械っぽいというか、無機質な感じはしますよね。

緒菜穂:そうそう、あの独特の有機的なエロさが出ないんです(笑)それからどうしても固いからねっとり感がないんですよね。

オナ郎:スラッシュ成形はなぜか出るんですよねそれが、温度なのかなんなのか知らないですけど。

緒菜穂:インジェクションの方が温度が全然低いんで、冷ます時間が少なくて済むので大量生産の効率が良いし臭いも少ないってメリットもあるのですが。

オナ郎:オナホの臭いは焦げの臭いってG PROJECTの若杉さんから教わりましたね。
・・・で軸ズレですけどメーカーとしてはどう思っているんでしょうか?

緒菜穂:もちろんあってはならない事ですし、私としても、手塩にかけて作った商品が不良品という事で評価されてしまうのは悔しいので
軸ズレのものに当たってしまった場合は、できれば交換させて欲しいです。

オナ郎:あれ、電話番号って書いてましたっけ?

緒菜穂:パッケージにはURLかメアドしか書いてないですけど、サイトには電話番号も書いてますね。

オナ郎:じゃあ軸ズレがあったら「サポートに連絡してくれ!!」って事ですね。

緒菜穂勝手なお願いで本当申し訳ないですけど、電話かメールをいただけたら、なるべく迅速に交換させていただきますので、ちゃんとしたもので商品の評価をして欲しいと思います。

オナ郎:軸ズレはほんと最近ひどいものはひどいんですよ。パッケージの断面図ですでに軸ズレしていたりとか・・・。「うそやろ?」って思うでしょ?

緒菜穂:古参のメーカーですら、たまに見かけますよね。おそらくパッケージを作った人がよく分かってないんじゃないですかね。

オナ郎:OK出ないでしょ、それって。

緒菜穂:そういうメーカーの人って軸ずれ被害の深刻性についてあまり考えていないのかな・・・分かんないですけど・・・。
軸ずれなんてオナホメーカーとして恥ですからね(汗)うちも軸ズレはなんとかしたいなぁ・・・。

オナ郎:めちゃくちゃ困ってますね(笑)
でもそうですよね、「軸ズレ」ってオナホメーカーの闇の部分ですもんね。
メーカーとして悪いのはわかってるし、出たらいけないものっていうのも分かっているけど、出る時は出てしまうしって。

緒菜穂:製造方法を根本から変えていかないと、完全になくすのは無理みたいな話でなんですよ・・・。当然言い訳にはならないですけど。

オナ郎:工場的にですよね。

緒菜穂:はい。もちろんインジェクションなら軸ずれはおきません。スラッシュでも、かなり改善されてきてますが、こちらの要望も「狭穴」だったり「処女膜」だったり、「でっかい子宮口」だったり「トルソー型」だったりと無茶ばかりですし、理論上は大丈夫なはずであっても、ヒット商品になって大量生産を繰り返していると、200℃を超えるエラストマーの熱で金型が変形してきちゃったりする場合もあるみたいで・・・。「ちゃんチェックしてくださいね」とは口を酸っぱくして言っているんですけど。

オナ郎:マジックアイズはファブレスメーカーですもんね。
たしかにそういうのはなんとか工場にお願いするしかなさそうですね。

緒菜穂:「工場のせいなんです」って言っても、そこの工場使ってるのは我々の裁量なので、当然責任を転嫁できるものではありません。なので本当に申し訳ないのですが、軸ズレ等の不良に関しては、ぜひ連絡頂きたいのです。
連絡をいただけないとフォローできませんし、我々の勝手な都合ですが、不良率や不良の起きやすい部分等を把握することもできません・・・。御面倒だとは思いますがよろしくお願いします(泣)

マジックアイズの連絡先はこちら↓
TEL:03-3559-1274
FAX:03-3550-4066
MAIL:info@magiceyes.jp

最近の気になるメーカー

オナ郎:他のメーカーさんに聞くとみなさんマジックアイズって答えるんですけど、逆にマジックアイズはどのメーカーが気になるのかを聞きたいですね。

緒菜穂最近一番気になったのは「マッコスジャパン」の動向ですね。
マジックアイズも知名度の無い時代に「ぐちょ濡れ名器」で採算度外視な価格破壊をして注目を集めたので、スタート段階では同じやり方なんですが、マッコスジャパンさんが何処までコスパ路線で行くのか、これからの動向は気になります。

オナ郎:やっぱりマッコスジャパンは気になってたんですね、僕も気になってましたけど。

緒菜穂:色々考えさせられましたね。
コスパと革新性はなかなか両立は難しいので、安くないと売れないのであれば、今こうやって「新しいものを作ろう!!」って意地張ったって食べていけなくなってしまう・・・

オナ郎:コストをかけてやっている分だけ、その辺には敏感なんですね。

緒菜穂:そうですね、そのコストは果たして意味のあるものなのかとなってしまうので。
今の所はちょっと特殊なメーカーみたいな感じで、それなりにファンもついていてくれているのでそこはありがたいですね。分かってくれる人は分かってくれていて。

思い入れのあるオナホール

オナ郎:一番思い入れのあるオナホールってなんですか?

緒菜穂:思い入れのあるオナホール・・・そうですね・・・どれも・・・。

オナ郎:今ぱっと言われてぱっと思いついたやつです(笑)

緒菜穂:ぱっと言われて思いついたのは「すじまんくぱぁ ろあ」と「真実の口」ですね。

ec44fa2c

オナ郎:「すじまんくぱぁ ろあ」は苦しい時代を一気に変えてくれた商品って事ですね。

緒菜穂:そうですね、あとは「すじまんくぱぁ ろあ」を作っていた時にインフルエンザの中熱でフラフラしながら必死にイラストを書いていたっていう思い出もあります(笑)
あと、すじまんくぱぁバブルで急成長したマジックアイズをさらに引き上げてくれたのが「真実の口」なんですよ。

オナ郎;あれはやっぱり凄い売れてるんですか?

緒菜穂:凄い売れてます。あれの本当の凄い所は世界中で売れてるってとこですね。
世界においてはマジックアイズってメーカー名よりも「真実の口」の方が有名なくらいです。

オナ郎:世界ってことは主に中国とかですか?

緒菜穂:基本は中国ですけど、色んな国でたくさん売れてますね。

オナ郎:その辺の事情は知らなかったですね。

緒菜穂:売れすぎちゃって激安合戦が始まっちゃってみんな赤字で売ってるんですよ、ファミコン時代の抱き合わせ商法的な感じで。
それで「他のとこに安く卸してるんだろ!」ってクレームが来るようになっちゃって・・・。
でもうちとしては全部同じ価格で卸しているのに・・・。
それで仕方がないから最低販売価格っていう決まりを作るなんて事態がありました。

オナ郎:世界ではそんな事になってたんですね

緒菜穂:でも「真実の口」の何がすごかったのかって、卸し価格が安かったので偽物を作っても売れないって所かも。

オナ郎:まぁ偽物は安くないと意味がないですよね。

緒菜穂:だから海賊版とか偽物とかが少なかったし、出たとしても小さかったりといった感じでした。

オナ郎:今は歯付きのものはちょくちょく見かけるようになってしまいましたね。

緒菜穂:当時と比べて、たった数年ですが市場規模が随分と大きくなり、製造コストも随分安くなったってのが大きいかもしれません。
歯付きのホールもかなり増えましたが、今でも真実の口が一番、支持されてるんじゃないかな?

最近のオナホ業界について思う事

オナ郎:最近オナホ業界について思う事とかってありますか?

緒菜穂最近は動きがないですよね。

オナ郎:そうなんですよ!流行とかどこのメーカーがどう、とかそういうのがあまりないんですよね。

緒菜穂:なにもないですよね。うちはトレンドを作るメーカーだっていう自負はなんとなくあるんですけど・・・。

オナ郎:そうですよ!マジックアイズが先行で出してそれを流行らせるっていう。

緒菜穂:「すじまんくぱぁココロ」の大きいトルソーとか、「オンナノコの解体新書」とかの若干時代に先駆けなヒット商品を作って他のメーカーが追随してくる・・・みたいな。
例えば「真実の口」とかの歯つきのホールもどんどん色んな所が出してくるんだろうなって思ってましたね。

002
 
オナ郎「極彩成形」は真似出来ないというか流行らないと思いますね。真似しようと思ってもコストが合わないような気がします。

緒菜穂:まず、手間がかかるんですよね。例えば、エラストマーを流し込む工程が複数回になって、少し冷めるまで待ってなきゃいけなかったり… そして
普通のものに比べて型の数が多く必要になるので、製造コストも開発費も多くかかるんです。
だからある程度売れないと黒字化するのが難しいと思うので、真似しにくいんだと思います。

オナ郎:でも最近はほんとおだやかですよね、オナホ業界って。

緒菜穂:やっぱり理想としてはうちが新しい何かを出して、他のメーカーに追随されたとしても「マジックアイズの方が質がいい」ってなりたいんですよね、でも基本的には後発の商品の方が良くなっていくじゃないですか(笑)

オナ郎:そりゃそうですよ、哀しいかなね(笑)

緒菜穂:仕方がないとは思うんですけど、でもそこは他社が追随できないクオリティを目指していきたいですよね。

オナ郎:真似されたとてね。

緒菜穂真似されたとて、「圧倒的にうちが一番良い商品なんだ!」って(笑)

でも、真似されて良い商品が出てきたら、次の商品で更に良いものを作って・・・というのを繰り返して、そういう流れが業界の盛り上がりに繋がるんじゃないかなって思いますね。

オナホ動画.comについて

オナ郎:オナホ動画.comってどんな目で見られてるんですか?社内で。

緒菜穂とりあえず新人教育の場ですね、最近、後輩ができたんですけど、まずはオナホ動画.comさんを毎日見て下さいって。

オナ郎:新人の方の教育の一貫になっているんですね(笑)

緒菜穂:多少偏りはあるっていうのは十分認識した上で、オナ郎さんだったりそこに来ているお客さんの達の声は結構大きいですね。

オナ郎:どういうものを他のメーカーが出しているのかとかもある程度分かりますしね。

緒菜穂:どういうものがウケているのか、とかもですね。要はこの業界のニュースみたいなものが一通り分かるわけじゃないですか。

オナ郎:そうですね、一通り見ていればここ最近何があったのか、何が売れているのか流行っているのかっていうのが分かると思いますね。

緒菜穂ずっと見る事によってオナ郎さんとそこを見てくれているお客さん達と、私達とで共通認識っていうのが勝手に生まれていくと思うんですよね。

オナ郎:「こういうものがダメなんだぞ!」とかね(笑)

緒菜穂:ダメもあるし、「こういうのが欲しいんだよな」っていうのもあるし、新商品のネタとかの参考にもなりますね。。
「こういうの出来ないの?」って書き込みもあるんですけど、ほとんどは「出来るよ!」って思う部分もあるけどなかなか実現出来なかったりで。
コストの問題とかクリア出来るんだったら「ひょっとしたらいけないかな?」っていう発想にもなったりしますね。

オナ郎:なるほどね、でも新人教育の場はちょっと面白いですね(笑)
メーカーの人にはそこまで見て欲しいとは思わないですけど、ショップのオナホ担当の人にはちょっと見て欲しいかなって思いますね。

緒菜穂:ショップでオナホ動画さんの動画流れているって事結構ありますよね。

オナ郎:それはよく聞きますね。
とりあえずサイトを見てくれていたら自分がオナホを使わなくても何を仕入れるべきなのかっていう参考にはなると思うんですけどね。

オナホユーザーに伝えたい事

オナ郎:では最後にエンドユーザーの方々に伝えたい事ってありますか?

緒菜穂:マジックアイズのキャッチコピーは「こんなの初めて!」なんです。
うちとしては革新的なものを作っていこうとは思っているんで・・・なかなか実現は出来ないですけど。

オナ郎:いや、実現しまくってますよ(笑)

緒菜穂:もっともっといきたいんですよね。

オナ郎:まだまだ満足してないんですね。

緒菜穂:まだまだですね。結構オナ郎さんって実用主義な部分が強くて、革新的な部分はいらないよ!って思うタイプじゃないですか。

オナ郎:う~ん、なんていうんでしょうね・・・。
簡単な話、革新を求めた商品を作るだけならたぶん誰でも出来ると思うんですよね。ただ、それにオナホとしての機能をちゃんと両立したものって作るのめちゃくちゃ難しいと思うんですよね。

緒菜穂:ほんとそうですよね。でもその両立を目指したいんです。もちろんニーズに応える事は大事ですが、まだ誰も気付いていない未知の体験を提供できたらいいなって思ってます。

オナ郎:そういうのが出てきた時はほんとうに凄いなって毎回感心してますよ。

緒菜穂:革新的なものでも実用性がないとただのゴミになっちゃいますもんね。

オナ郎:やっぱりただ面白いだけのジョークグッズになっちゃいますからね。

緒菜穂:そこだけは見失わないようにしないと!

オナ郎:実用性だけだったらつまらないものになってしまうし、難しいですよね。

緒菜穂:どっちに偏ってもよくないと思っているので、両方持ち合わせたものを作っていきたいですね。

オナ郎:どっちかに偏るのは簡単なんですけどね。

緒菜穂:気持ちよくなくても意味がないし、簡単に壊れてしまっても意味がないし。でも、お客様には、「こんなの初めて!」って思われるような快感を提供したいです!

オナ郎:ありがとうございました!